業務改善のヒント

タスク管理ツールとは?主な機能と導入のメリットや選び方・代表的なツールまで解説

「業務が滞りがち」

「チームの連携がうまくいかない」

そんな悩みを抱えている経営者や現場の責任者の方は多いのではないでしょうか。タスク管理ツールを導入することで、業務効率が向上し、生産性アップが期待できます。

本記事では、タスク管理ツールの主な機能やメリット・デメリット、代表的な製品、導入のポイントをわかりやすく解説します。

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タスク管理ツールとは

タスク管理ツールとは、個人のToDoリストから大規模プロジェクトまで、さまざまなレベルの作業(タスク)を効率的に管理するためのソフトウェアのことです。

複数のメンバーが関わるプロジェクトでも、メンバーの担当タスク割り当てや進捗状況を一元管理できます。これにより、従来の手帳やExcelシートによる管理と異なり、タスクの進捗をリアルタイムで可視化し、チームメンバー間での情報共有の円滑化が可能です。

多くのベンダーがさまざまな機能や特徴を持ったタスク管理ツールを提供しており、自社のニーズや組織の規模、予算に合わせて最適なツールを選択できます。

タスク管理ツールの種類

タスク管理ツールは大きく分けて、クラウド(SaaS)型とパッケージ型の2種類があります。

クラウド(SaaS)型は、インターネット経由でタスク管理ツールのサービスを利用するタイプです。導入や運用コストが低く抑えられ、インターネットが使えれば、いつでもどこでも利用できます。

一方、自社業務に合わせたカスタマイズの自由度は低く、インターネット経由のためセキュリティ対策にも注意が必要です。

パッケージ型は、ソフトウェアを自社サーバーにインストールして利用するタイプです。セキュリティ面で安心感があり、クラウド型に比べて、自社業務に合わせてカスタマイズできる柔軟性も備えています。一方、導入時の初期費用が高く、運用のコストや専門人材が必要です。

導入の目的や自社の運用体制、セキュリティ要件などを考慮して、どちらのタイプが適しているかを判断しましょう。

タスク管理ツールの主な機能


タスク管理ツールは、タスクの作成から割り当て、期日管理、進捗状況可視化まで、タスク管理を円滑にするための多彩な機能を備えています。

タスク管理ツールの代表的な7つの機能を紹介します。

タスク作成・割り当て

タスク作成・割り当て機能は、タスク管理ツールのもっとも基本的な機能の1つです。

タスクにタイトルや説明、担当者、優先度などを設定でき、役割分担を明確にします。これにより、誰が何をすべきかが一目瞭然になり、チーム内での混乱を防ぐことが可能です。

また、タスクの依存関係を設定することで、作業の順序や関連性を把握しやすくなります。

進捗状況の追跡

進捗状況の追跡機能は、タスクの進捗状況を可視化し、リアルタイムで把握できるようにする機能です。

タスクのステータス(未着手・進行中・完了など)を更新したり、パーセンテージで進捗を表示したりします。これにより、順調なタスクと遅延しているタスクの明確化が可能です。

また、チームメンバーで進捗状況を共有することで、リソースの融通などにも役立ちます。

期日管理・アラート

期日管理・アラート機能は、各タスクの期日を設定し、期限が近づくと自動でアラートを発する機能です。

期日前にアラートがあがることで、重要な期限を見落とすリスクを最小限に抑えられます。これにより、タスク遅延の全体への波及を防ぐことが可能です。

また、遅延の兆候を早期に検知できれば、スケジュールの再調整やリソースの再配置を検討できます。

コメント

コメント機能は、タスクに関する追加情報や質問、フィードバックをやり取りできる機能です。

タスクに直接コメントを付けることで、関連する議論や決定事項を1ヶ所に集約できます。これにより、コミュニケーションの効率化が可能です。

また、コメントをたどって過去のやり取りを振り返ることで、意思決定のプロセスや背景情報を追跡できます。

ファイル共有

ファイル共有機能は、タスクに関連するファイルをツールにアップロードして共有できる機能です。

タスクに必要なドキュメントやスプレッドシートなどを一元管理して、関係者が簡単にアクセスできます。情報が集約されることで、チームメンバーの無駄なやり取りを減らすことが可能です。

また、バージョン管理機能によって、最新版のドキュメントを管理することもできます。

ガントチャート

ガントチャートは、タスクの進行状況などを視覚的に把握する機能です。

横軸に時間、縦軸にタスクを配置し、各タスクの開始日や終了日、進捗状況、前後関係などを棒グラフで表示します。これにより、タスクの進捗に加え、タスク間の依存関係や重なりを視覚的に把握可能です。

また、クリティカルパスの特定やリソース配分の検討にも役立ちます。

カンバンボード

カンバンボードは、タスクの進捗状況をカード形式で視覚化する機能です。

「未着手」「進行中」「完了」などの列にタスクのカードを配置して進捗を管理します。タスクの状態変化を直感的に把握でき、作業の滞留箇所や全体の進捗状況を一目で確認可能です。

また、自分の担当タスクを視覚的に把握でき、作業の優先順位付けも容易になります。

タスク管理ツールを導入するメリット


このように豊富な機能を持つタスク管理ツールには、多くのメリットがあります。

タスク管理ツールの代表的な4つのメリットを解説します。

タスク進捗状況の可視化

タスク管理ツールを導入する最大のメリットは、個人やチーム全体のタスクの進捗状況がリアルタイムで可視化されることです。

ガントチャートやカンバンボードを活用することで、各タスクの進行状況や期限、担当者を一目で把握できます。可視化により、各タスクの担当者やプロジェクトの管理者は問題点を迅速に特定し、必要な対策を講じることが可能です。

結果として、プロジェクト全体の遅延リスクが低減し、期限内のタスク完了率向上が期待できるでしょう。

コミュニケーションの円滑化

タスク管理ツールは、チームのコミュニケーションを円滑にする上でも有効なツールです。

コメント機能やファイル共有機能などの活用により、関係者が同じ情報を共有し、認識の齟齬を防げます。タスクに直接紐づいたコミュニケーションが可能になるため、議論の文脈が明確になり、無駄なやりとりを減らすことも可能です。

こうしたコミュニケーションの円滑化により、チームの協力体制が強化され、プロジェクトの質と効率の向上が期待できます。

リモートワークの生産性向上

タスク管理ツールは、リモートワーク環境での生産性向上にも大きな効果を発揮します。

リモートワークでは、チームメンバーが物理的に離れているため、タスクの状況が見えづらくなりがちです。しかし、クラウド型のタスク管理ツールを導入すれば、時間や場所に捉われずにタスクの進捗状況をリアルタイムで把握できます。

これにより、管理者による適切なフォローアップや指示が可能になり、柔軟な働き方を維持しながら、効率的なタスク管理と生産性向上を実現可能です。

リソース管理の効率化

タスク管理ツールは、各メンバーの業務量やリソース配分を把握して、リソース管理が効率化できる点もメリットです。

各タスクの工数や担当者の稼働状況が可視化されるため、過剰な負荷がかかっているメンバーや、逆に余裕のあるメンバーを特定できます。これにより、管理者はリソースの再配分や、新たな人員の投入などを適切なタイミングで判断可能です。

適切なリソース管理は、働き方改革にもつながり、従業員の満足度向上にも貢献します。

タスク管理ツールを導入するデメリット

タスク管理ツールには、先述のように多くのメリットがありますが、導入に際してはいくつかのデメリットや注意点も存在します。

1つ目は、導入、運用にコストがかかる点です。導入形態によって初期費用や月額利用料、運用コストが発生し、企業の規模や利用者数が増えると、それにともないコストも膨らむ可能性があります。

2つ目は、ツールの習熟に時間がかかる点です。特にITリテラシーが低い従業員は、操作に慣れるまで時間がかかり、一時的に生産性が低下するリスクもあります。

3つ目は、過剰な管理が逆効果になることもある点です。ツールを活用しようと些細な作業まで記録・報告させることは、かえって従業員の負担を増やし、モチベーション低下につながる可能性があります。タスク管理ツールの目的は従業員の監視ではないことを認識することが重要です。

こうしたデメリットや注意点をよく理解した上で、タスク管理ツールの効果を最大化できるよう活用しましょう。

代表的なタスク管理ツール5選

タスク管理ツールは、多くのソフトウェア企業から、さまざまな特徴を持った製品が提供されています。

代表的な5つのタスク管理ツールは、以下のとおりです。

ツール名 提供企業 提供形態 特徴
Asana Asana, Inc. クラウド 豊富な機能とカスタマイズ性を備え、大規模プロジェクトにも最適
Trello Atlassian クラウド カンバンボードベースでの視覚的なタスク管理
jooto 株式会社PR TIMES クラウド ドラッグ&ドロップで簡単にカバンボードやガントチャートを操作
Backlog 株式会社ヌーラボ クラウド/パッケージ Wiki機能やGit連携などソフトウェア開発向け機能が充実
Jira Software Atlassian クラウド/パッケージ アジャイル開発に適したソフトウェア開発向けツール

上記のほかにも独自の特徴をもったさまざまなタスク管理ツールがあるため、自社の導入目的や規模、予算に合わせて適切なツールを選びましょう。

個人にもおすすめの無料で使えるタスク管理ツール3選

続いて、完全無料で使える3つのタスク管理ツールを紹介します。

ツール名 提供企業 提供形態 特徴
Google ToDo リスト Google クラウド Googleアカウントで利用でき、Google Workspaceの他サービスとスムーズに連携
Microsoft To Do Microsoft クラウド OutlookやTeamsなどMicrosoft製品との連携が充実
タスクぺディア 社会福祉法人SHIP クラウド インボックス、スモールステップ、レッツ・トライの3ステップでやることを管理

無料なので、個人でのタスク管理にも最適です。

タスク管理ツールの導入に失敗しないためのポイント


タスク管理ツールは、単に導入しただけでは効果を最大化できません。導入を失敗させないためには、ポイントを押さえた導入・活用が重要です。

タスク管理ツールの導入を失敗しないための、3つのポイントを解説します。

導入の目的と必要な機能を明確にする

タスク管理ツールの導入を成功させるためには、導入の目的と必要な機能の明確化が重要です。

まず、現状の課題を洗い出し、ツール導入によって具体的に何を解決したいのかを明確にしましょう。次に、その目的を達成するために必要な機能をリストアップします。その際、現場の意見をヒアリングすることも大切です。

必要な機能が不足していると十分な効果が得られません。逆に不要な機能が多いと、ツールを十分に使いこなせない可能性があります。目的や必要な機能が明確であれば、自社に最適なツールを選ぶことが可能です。

直感的でシンプルな操作性のツールを選ぶ

日常的に多くの従業員が使用するタスク管理ツールには、直感的でシンプルな操作性が重要です。

複雑な操作が必要なツールは、従業員の学習コストを増大させ、導入初期のつまずきや長期的な利用率の低下を招く恐れがあります。特に、IT技術に不慣れな従業員が多い場合は、使いやすさが非常に重要な要素です。

直感的に操作できるツールであれば、短時間で使いこなせるようになり、業務効率化に貢献できます。ツールを選ぶ際には、デモや無料トライアルを活用して実際に操作し、直感的に使えるかどうかを確認すると良いでしょう。

サポート体制の充実したツールを選ぶ

タスク管理ツールを選ぶ際には、導入後のサポート体制の充実度も重要なポイントです。

ツール導入後には、さまざまな問題や疑問が発生する可能性があります。もしサポート体制が不十分だと、問題解決に時間がかかり、業務に支障をきたす恐れがありますので注意が必要です。

電話やメール、チャットなどのサポート方法や対応時間を確認しましょう。万全な体制が整っているツールを選ぶことで、導入に失敗するリスクを低減し、安心してツールを利用できます。

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Pigeonは、メディアラボ社内用に開発されたシステムをお客様向けにカスタマイズしたツールで、業務効率化や社内コミュニケーションの促進、チームの活性化に最適です。現在の業務フローを丁寧にヒアリングし、ご希望に合わせたシステム化のご提案をさせていただきます。

ぜひ、お気軽にご相談ください。

まとめ

タスク管理ツールとは、タスクの作成や進捗状況を可視化し、適切に管理するためのツールです。

タスク管理ツールの導入により、チーム全体の生産性向上やコミュニケーションの円滑化、リモートワークでの効率アップなど多くのメリットがあります。導入の際は、目的に合った機能の選定や操作性、サポート体制の確認が重要です。

メディアラボではタスク管理ツールの導入をはじめ、ITに関するさまざまなお悩みや困りごとの無料相談を実施しています。ぜひお気軽にご利用ください。

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